筋肉がつく=腕や足が太くなる、ガッチリする、といったイメージがあります。
そしてそういった体は、硬そうで、重そうで、といった印象になります。
果たして、実際はどうなのでしょう?
まずは、硬さ。実は、筋肉が増えることによって体が硬くなることはありません。どちらかといえば柔軟性は増します。逆に、持久力的なトレーニング(有酸素運動)のうほうが柔軟性が失われる可能性は高いです。
ただ、ものすごい量の筋肉をつけると、関節の可動域が狭くなることはあります。例えば、腕の筋肉をつけすぎて肘が曲がりにくい、などです。しかし、これは筋肉の柔軟性が問題ではありません。競技に合わせた筋肉のつけ方を間違えてはいけませんが、一般的な筋力トレーニングで筋肉が硬くなる心配はいらないということです。
次にスピードはどうか。これも、筋肉がつくことでスピードが落ちるとは言えませんが、落ちないとも言い切れません。例えば、体幹に対して、末端(前腕やふくらはぎ等)の筋肉の方が明らかに発達している場合などは、動作のスタートもストップも遅くなります。
これは「慣性モーメント」という言葉で説明できるのですが、簡単に言うと、先が重いものは動かしにくく、根本が重いものは動かしやすいということです。
つまり、筋肉はついていたほうがいいのですが、つく場所のバランスが大事だということです。体幹(根本)にしっかりとついていて、手足はムチのようにしなやかに使えるというのが理想です。
まとめると、ヘタな筋肉のつけ方をすると、動きが制限されたり、スピードが落ちてしまう可能性はありますが、柔軟性を上げるためにも、スピードアップのためにも、筋肉は必要だということです。イメージに惑わされないように注意しましょう(^-^)